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ガショウさんの「教えないように、教える」美術教育の実践

ガショウさんの美術教育とテラコッタ造形

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コラム5 実際にやって見せる

by Gasho 2018-01-15

 生徒の目の前で、実際にやって見せること。それが最も説得力のある「教え方」だと思う。そして、できるだけ高い技術で示せる方が説得力が増す。

 私が小学校5年のとき、ポスターの文字のレタリングを、担任の先生が実際にやって見せてくださったことを今も鮮明に覚えている。下絵に沿って筆で狂いなく彩色されていく様子を、いつか自分もそんな風にやれるようになりたいと、あこがれと尊敬のまなざしで見つめていたことを覚えている。大人の人が、絵を描く光景を見る機会が少なかった私にとっては、大変新鮮に写ったのである。

 私も授業では、できるだけ実際にやって見せるようにしている。しかし、自分の技量を日々磨いていないと逆効果になりかねない。

 いくら言葉で説明をしても興味を示さない生徒も、本物を見ると態度が変わる。修練された技や技術を目の当たりにすると、驚きと感動が湧き起こるのである。そして、「すごいな」が「かなわない」になり、「できるようになりたい」という気持ちが芽生え、「教えてほしい」へと変化していくのである。

 「教えられる」から「教えてほしい」への変化が、学びの上で最も大切なことだと考えている。よく職人の世界では、弟子は師匠の技を真似、そして盗んで覚えるといわれる。そして、 「聞いて覚えるより、見て覚える。」「見て覚えるより、して覚える」とよいといわれるが、私は、さらに効果的な学習方法として、「して覚えるより、教えて覚える」を薦めたい。

 この手法は、生涯学習でも盛んに用いられており、やり甲斐や生き甲斐を喚起する方法として大変効果的であるといわれている。

 他者に教えるためには、一端学んだことを整理し、あやふやな箇所を補って自分のものにしなければならないし、相手の状況に応じて教え方を変えなければならいこともある。しかし、教えている内に、曖昧だったこともはっきりしていく経験がよくある。そしてさらに、教えることによって教える側の気持ちが分かるようになることが、最も重要だと思うのである。友達に教えてもらうことによって、学び方を考える機会になるのである。これらの手法を、できるだけ授業の中に多く取り入れるようにするとよい。

 教える側と教えてもらう側が、学習機会を通じて、高まり合えることが最も望ましい学びの在り方であろう。

 そして何よりも、「百の説明よりも1の実演」である。意欲的な学習環境を作れるように、指導者は常に自分の技量を高める努力が必要なのである。

< 題材8「コラエンボス」凹凸を生かした立体版画

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      • コラム1 先生は、どうして美術の先生になったん?
      • コラム2 生涯学習の視点でとらえる
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