イ 「美術科教育法」への「相互紹介」の導入
授業や集まりの最初に、自己紹介を取り入れてるところは多い。互いの人柄を知ること、その後の集団活動を円滑に行えるようにすることなどが目的であるが、私の場合は二人一組で行う「相互紹介」 という方法を用いている。これは、短時間で互いの特徴を知ることができるだけでなく、相手の好ましい所や特技などを取り上げて紹介しようとする傾向が自然に生まれ、全体の場の雰囲気が和らぐとともに、友好的な関係でのスタートが期待できる方法である。(資料1)
①の活動では、みんなに紹介できる内容を聞き出そうとする姿勢が大切で、相手と自分との違いに気づくこと、自分にはない相手の良さを知ること、自分のことを知ってもらおうと努めることなどに気をつけるようにする。
②の活動では、紹介する人の特徴についてまとめる力、分かりやすくみんなに伝える力などが必要であるが、実践ではこれらの力以外にも聞き手に好印象をもってもらえるように紹介しようとする姿勢を見ることができた。
③の活動では、聞き取る力を高めることが目的である。紹介は、紹介者の主観や価値観を通して行われるので、紹介されている人の反応を見ながら客観的に判断し、その人の印象を記録していくようにする、また魅力的な手法を自分の紹介の中に取り入れるようにする様子が見られる。
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