2回目も概ね1回目と同じ流れであるが、途中に30分の合同グループ協議を挟み、質疑応答や交流が行われやすいようにした。本学では、1回生から6つの専門コースに分かれるため、他のコースとの交流が少ない。教職履修生においても同様であったため、1回目のグループ協議ではぎこちなさも あったが、先輩たちの熱意も伝わって2回目はどのグループも活発に意見交流が行われた。少人数で構成されている本学のような学校では、このような取組の重要性を確認できるよい機会になった。
3回目の自他評価は、学習指導案の改善発表時に行った。これは、教育実習の研究授業で使用した学習指導案を大学のフォーマットに移し替え、後輩たちのために蓄積していこうというもので、全5回である。
内容は、1・2回目はグループ協議、3回目は改善発表、4・5回目は改善した指導案の作成とデータ化である。自分の指導案と他の指導案を見比べ、それぞれの特徴を知るとともに、各自の指導案の改善点を検討し、より完成度の高いものにすることが目的である。
一つの指導案を何度も吟味して改善を繰り返す行為は、実際に教壇に立って授業を進める上でとても大切なことである。在学中に、できるだけたくさんのネタをもたせたいと思っている。
この3回目の改善発表会は、3~4名による2回のグループ協議で検討した改善点を5分間で発表するという方法で行った。1回目の教育実習体験発表や2回目の介護等体験発表では、全体の評価が高くなりすぎ、評価ポイントの設定レベルが容易すぎるという問題点が明らかになったが、この3回目の発表では、端的に自分の考えをまとめたり、要点を上手く人に伝えるという必要が生じたので、当初の評価ポイントが適切な基準になったようである。
その結果、3.5~4のグループと4~4.5の2つの大きなグループに分かれるようになった。上位のグループは、発表内容や発表の様子から判断して、臨機応変に様々な問題に対応できる資質をもっていると考えられる。また、下位のグループでは、基本的な話したり伝えたりする力が不足していると思われるので、できるだけ具体的な目標を立てて改善していけるように指導していきたいと考えている。
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