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H27年度版 対話による鑑賞授業の広がり -大淀桜ヶ丘小学校への訪問授業を通して-

by Gasho 2018-01-09

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k 第11回目 1/31(土) 模擬授業(対話による鑑賞)6

 一人目は、染織コースの学生で、ティチャーズキット②小学校(5・6年)の中から、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの『ムーラン・ド・ラ・ガレットにて』を選んだ。真ん中の赤い服を着た女性が、まず目に付く。次に肩に掛かる毛皮のマフラー、男性の内二人が顔にピエロのような化粧をしていること、そして背もたれや背景に少し見える水色から船を連想する。面白かったのは、真ん中に少し見える小太りの男性と両隣の三人が賭け事をしているように見えるというのである。そう言われれば、女性のマフラーの一部が男性がトランプを広げて手に持っているようにも見えてくるから不思議である。人の発言によって見え方まで変わるという例である。

 続いて、フィンセント・バン・ゴッホの『ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋』が写し出された。ここ暫くメモや板書を使わず鑑賞を進めてきたが、今回は小さなメモ用紙を鑑賞者に配布し、最初の1分間の鑑賞時に感じたことを簡単に記入してもらい、ファシリテーターはそれを見ながら進行する方法が取られた。発言が行き詰まった際にと準備してきたようである。ファシリテーターの様子から、ほとんどの人が川で洗濯する女性達のことを書いていたようで、続いて橋の上の人物、そして背景の工場の煙突の煙というように、中央から奥に向かって視線が移動していることが分かる。発言の手掛かりがつかめる一つの方法だと考えられるが、書かれた事項にこだわってしまう傾向も見られたので、使い方次第だとも感じた。

 二人目は、デザインコースの学生で、ティチャーズキット③(中学校)から森村泰昌の『ポートレイト(FUTAGO)』を選んだ。今年度2度目の鑑賞である。前回の時より、ポイントがはっきりしているように感じた。鑑賞者は、以前の鑑賞体験を踏まえ、発言のポイントを整理するとともに前回話題になった点を更に深めようとする意識が働いているように思われた。また、前回出なかった新たな箇所を見つけようという気持ちも起こっているように感じた。これまでは、できるだけ違うものを取り上げた方がよいのではないかと思うところもあったが、同作品を複数回鑑賞することの大切さも感じることになった。

 次に選んだのは、エル・グレコの『受胎告知』である。題名を知らせないようにしているが、さすが芸大生である。左の女性に天使の輪が薄く描かれているのを見てマリア、そして右の天使の右腕のしぐさから何かを伝えているので受胎を告知しているところでは、とズバリ言い当てた。そして、雲や稲光のような光が見えるので屋外のようであるが、マリアの前には聖書と机、足元には籠の中に繕い物が見え、屋内のようでもある。さらに、稲光で家が吹き飛んだのではないかと突飛な発言が出て、みんな大笑いした。かと思うと、画面の右下の花瓶には枯れた花があり、右の天使の腕には生き生きとした百合の花があることから、荒廃した世界に繁栄や歓喜がもたらされることを暗示しているという鋭い洞察もあり鑑賞の深まりが早くなってきていると感じた。

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