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ガショウさんの美術教育とテラコッタ造形

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H27年度版 対話による鑑賞授業の広がり -大淀桜ヶ丘小学校への訪問授業を通して-

by Gasho 2018-01-09

(3) 授業実践とネットワークづくりの成果と課題

 ア 教職履修学生のネットワークづくり

 本学では、全校生徒の約1~2割が教員免許状取得を目指し教職課程を履修しているが、各学年の教職履修生徒数は年度によって10人~20人なので、刺激が少なく高め合うことが難しい。他の学年との交流の機会は、教育実習や介護等体験を後輩達に聞かせる教職集中での2回と、学内での模擬授業と教育実習先での研究授業の学習指導案を蓄積し、USBに入れて教育実習時に参考にできるように持参させている程度である。

 何とか異学年との縦のネットワークを図りたいと考えてきたが、今回の訪問授業が大変良い機会となった。違う学年の授業への飛び入り参加やグループ活動など、事前準備から何度か交流する場面がもてたことにより、専攻科2回生から4名、専攻科1回生から3名、教職2回生から7名、教職1回生から5名、卒業生から1名の計20名が参加してくれることになった。作品も16点集まり、洋画、日本画、デザイン、陶芸と4部門が揃うことになった。他にクラフトコースや染織コースがあるので、今後の出品が期待できる。本学には6つのコースがあり、多様な作品鑑賞ができる強みがある。

イ 参加した学生達の感想より

 「訪問授業に参加して」というテーマで、一人約200字程度で感想を書いてもらった。次は各学年別の感想の一部であるが、事前未学習者や訪問未経験者、再経験者など、それぞれの経験の違いによる考え方や視点の相違が興味深く、特に再経験者の感想からは、事前に課題をもって臨んでいること、さらに事後は新しい課題をもったことが分かり、回を重ねる重要性を感じる。

教職1回生

○ 絵の中の男の子のポーズ(シェーのようなポーズ)をマネしてくれ、その無邪気な姿が、見ていてすごく嬉しかった。対話による鑑賞が始まると、子ども達は見えるもの、見えないものに想像力を巡らせて、どんどん面白い意見を出してくれた。一つの絵に対して、これだけたくさんの意見が出てくることに驚いた。子ども達が、「絵って自由なんだ」と感じてくれたことと、同じように、私自身も絵にはいろんな感じ方や表現があって本当に自由なんだと、忘れていた大切なことを思い出させてもらった気がする。

○ まだ教育実習に行っていない状態であったので、全然想像することができなかった。しかし、い ざ行ってみると先輩方のサポートのおかげで、うまく小学生と話すことができ、良い経験になったと思う。小学生の素直な言葉に、自分自身が気づかされることがあったので、今後の参考にしていきたい。

○ 私は、頭の中で思っていても、口に出そうとするとうまく言葉にならなくて情けなかった。本当はもっとコミュニケーションを取りたかったけれど、行動に表せなくて後悔しました。その分、先輩達、小学生と先生達の会話や行動はとても良いお手本で勉強になりました。他のコースの作品も見ることができ、どんなことを思って作っているかも聞くことができて良かったです。

○ 児童は、作品に対して純粋な好奇心や興味を持って作品を見てたくさんのことを分析し感じていてすごいなと思いました。私は普段、描く側の視点で描くことを意識してみることが多くなっていましたので、今回純粋に作品を見て味わうことを教えてもらった気がしました。

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