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ガショウさんの「教えないように、教える」美術教育の実践

ガショウさんの美術教育とテラコッタ造形

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コラム6 生徒の気持ちを知る

by Gasho 2018-01-15

 幼小中高と絵を描くのが好きだった私は、図工や美術の授業がある日が楽しみで仕方なかった。その日が待ちどおしくて、本当に好きだったのである。

 どうしてそんなに好きになったのだろう。

 両親は美術家ではなかったが、関心と理解は深かったと思う。家には自由に書ける千枚綴りの更紙と豊富な鉛筆がいつも準備してあった。また落書きができるように、壁に紙を貼ってくれたこともあった。近くの絵画教室にも行くことができた。そこでは、果物などの静物の写生が主で、近くの神社やお寺へ写生に行ったこともあった。自由に描いてよい雰囲気が好きで、のびのびと楽しんで通っていた思い出がある。

 プラモデルや模型もよく作った。とにかく、何かを作っていると夢中だった。だから、小学校のとき、図工の時間に立ち歩いて集中できない子の気持ちが分からなかった。

 「こんなに楽しいのに、どうしてやらないんだろう」と思っていた。

 しかし、社会科の得意な人は私にこう言うかもしれない。「どうして、こんなに面白いのに 覚えられないの」

実は、私の最も苦手な教科であった。

 学ぶ側の状態を知るということは、教える側にとっても大切なことである。

私も陥りがちだが、「教えるだけは、教えたのだから」と、相手が理解できているか確かめずに、つい進めてしまうことがある。説明したから分かったはずで済ましたくなるのである。「分からない場合は、挙手しなさい。」「後で聞きに来なさい。」と云うが、そうする生徒はなかなか少ない。最も多い積み残しの悪い例である。

 生徒が、どんなコンプレックスをもっている かを知ることも重要なポイントであろう。私も大学時代に味わった描画に関するコンプレックスが25年近くも尾を引くことになった。しかしそのことによって、「描くことに戸惑いをもつ」生徒の気持ちが少しわかるようになったのがせめてもの救いであった。

 これまでの教職経験の中で最もよかったと感じていることは、学校以外に生涯学習機関や教 育委員会関係機関に勤めることができたということである。一つは、教育を考える上で視野が広がったこと、もう一つは高校生を幼年期、少年期の延長としてイメージできたところである。

 大テーマの「教えないで、教える」を達成するためには、過去・現在・未来を見通す力が必要であろう。指導者と生徒が、それぞれの経験や考えてきたことを知ることから始まり、そして今の興味や問題点を確認し、さらに将来どういう状況になることを望んでいるか、あるいは何を達成したいのかを互いにイメージするのである。自分を客観的に見ること、自分を高次に置くことで、それらは可能になると考えている。

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